契約書チェックのいろは~契約の有効要件④

契約の内容に関する有効要件④社会的妥当性(公序良俗違反)

 当事者双方が合意していたとしても,公の秩序または善良な風俗(略して公序良俗といいます)に反する内容の法律行為は無効とされます(民法90条)。これが,社会的妥当性が契約の有効要件とされる意味です。

財産的秩序に関する行為

 例えば,財産的秩序に関する行為として,暴利行為が社会的妥当性を欠く行為として典型例とされています。

 暴利行為とは,相手方の無知や困窮に乗じて不当な利益を得る行為をいいます。相手方がお金に困っているのにつけこんで,土地等の財産を安く買いたたくような行為です。

 また,サイコロの目が偶数か奇数かという偶然に金をかける「射倖行為」も,健全な勤労意欲を失わせるとして財産的秩序に反する行為として無効とされますが,どこまでが射倖行為にあたるかの判定は難しいことも多いです。

 さらに,犯罪や不法行為をしない代わりに金銭を与えるという契約も無効とされます。

倫理的秩序に反する行為

 金銭を与えて不倫な関係を続けるいわゆる「妾契約」といった契約は,倫理的秩序に反する行為として無効となります。ただし,手切れ金を払う場合などは,相手方の生活費や慰謝料としての支払いになるので有効としてよいとされています。

 かつては,芸娼妓契約やホステスの保証の有効性等が問題となりました。いずれも,優越的な地位を濫用して不合理な契約を一方に押し付けていないかが問題となったのです。

 以上のような類型化は,公序良俗の概念を具体的にイメージするための例示であり,公序良俗違反の内容を限定する趣旨ではありません。時代の流れに伴い,今後,社会的妥当性が争われる類型が新しく登場するかもしれません。

 これまでみてきたとおり,契約の有効性を判断するには,現状の法律に反していないというだけでなく,様々な有効要件を検討する必要があるのです。

 契約の有効性にご不安がある場合には,ぜひとも弁護士にご相談いただくことをおすすめいたします。

 

 

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