契約書チェックのいろは~契約の有効要件①

 契約は,一方の当事者の申込みに対して,相手方が承諾することによって成立します。

 民法の大原則として,契約自由の原則,というものがあります。この原則にのっとり,当事者間の合意は,最大限優先されることになります。

 しかし,どのような合意であっても契約が有効に成立するわけではありません。契約には一定の有効要件が存在するのです。契約書を作成するためには,常にこの有効要件を欠いていないかをチェックすることになります。

契約当事者に関する有効要件

 契約を有効に成立させるためには,当事者に意思能力,行為能力が認められ,その意思に欠缺や瑕疵がないことが必要となります。

 意思能力とは,法律関係を発生させる意思を形成し,それを行為の形で外部に発表して,結果を判断,予測できる知的能力を言います。だいたい6~7歳くらいから意思能力が備わり始めると考えられています。

 行為能力とは,法律行為を単独で行うことができる法律上の資格をいいます。未成年者や被成年後見人等は行為能力が認められていないので,法定代理人の同意の取得等,有効要件を満たす配慮が必要になります。

 さらに,意思能力・行為能力共に備えている当事者であっても,その意思に欠缺(意思が欠けていること)や意思表示の瑕疵(意思表示欠陥があること)があると,契約が無効となったり取り消されたりします。具体的には,心裡留保(民法第93条)虚偽表示(民法第94条),錯誤(民法第95条),詐欺や強迫(民法第96条)等について,民法上規定されています。

 ちなみに,法律文書以外では,「意志」という漢字を使うことの方が多いと思いますが,民法上は「意思」と書くのが正しいです。

 「意思」が「そうしたい、またはしたくないという本人の思い」を指すのに対し,「意志」は「積極的ではっきりとした意向」を指します。この点,法律は明確に使い分けをしているのです。

 

 次回,契約の内容に関する有効要件について説明します。

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